開花時期が極早生のスプレータイプとして平成5年より発売開始。それまでのストックは、一本立ち系(スタンダード)ばかりであったが、スプレーストックという新しい分野を確立した。弊社の主力シリーズであり、現在26色揃い、各色とも比較的まんべんなく需要がある。茎が非常に硬く栽培しやすい、水揚げ、花持ちが良いのが特徴。

　開花時期は早生〜中生のスタンダード(一本立ち系)タイプ。弊社でもカルテットシリーズとともに2大シリーズとなっている。現在12色あり、特に需要が多いのはホワイトだが、ピンク、チェリー、マリンも人気が高い。特徴的なのは、草状で、花穂部の小花が密着して着きボリュームがある。また、切花後の花穂先端部の伸びが少なく形が崩れにくい。葉は、表面の凹凸が多めであるが、やや小さい。カルテットシリーズ同様、茎が非常に硬く、水揚げ、花持ちが良い。最近の傾向として、電照を使用しての開花促進栽培が多くなってきた。

　アーリーアイアンシリーズの同色品種よりも開花時期が早い、極早生〜早生のスタンダードタイプ。茎の太さ、硬さがあり、切花品質はアイアンシリーズとほぼ同等である。同色のアイアンシリーズと比較して、特に暖地では約2週間早く開花するため、電照などの開花促進技術を使わなくても年内出荷が可能となる。現在6色あり、今後は色数を増やす予定である。

　花壇、コンテナ栽培用品種。開花時期は極早生であり、分枝が多いのが特徴。従来品種より、株全体の徒長が少なく、初期の栽培に注意すれば横方向へも枝が伸びる。現在は16色揃っている。

　八重率90%以上のため、八重鑑別を省力できる品種。花色はストックの性質上、ホワイト系およびイエロー系に限定され、ホワイト系はオールダブル系以外の品種と比べて純白度が低い傾向がある。スタンダードタイプは「アローシリーズ」と「アーリーアローシリーズ」、スプレータイプは「スパークシリーズ」を展開している。茎の硬さ、切花品質はアイアンシリーズとほぼ同等であるため、八重鑑別の省力化、八重率の向上を目的として導入される傾向がある。現在は海外向けの主力品種となっている。
　※写真　左：アローホワイト、右：スパークホワイトII